こんにちは、ライブドアブログ編集部です。
令和への改元直前の4月27日(土)、新宿のLINE本社カフェにて「カータンBLOG あたし・主婦の頭の中」のカータンさんと「ゲイです、ほぼ夫婦です」の歌川たいじさんによるトークショー『激動の時代 平成を語り尽くす!』を開催しました!

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バブル時代に着ていたという肩パット入りのワンピース姿のカータンさん(右)と、黒のスーツでビシッとキメた歌川たいじさん(左)

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ご来場いただいたのは、応募総数1,684名の中から選ばれた100名のみなさん。予約していたハワイ旅行をキャンセルして来たという方や、北海道や長野など遠方からお越しの方もいて「モノ好きねえ」と歌川さんにいじられていました(笑)

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★カータンBLOG あたし・主婦の頭の中「激動の平成を語り尽くすトークショー」より

始めのあいさつで「今日はブログには書けないブラックな部分を出してトークしたいと思っています」とカータンさん、「みなさん、今日聞いたことは墓場まで持っていくつもりでお願いします」と歌川さん。というわけで、今回の記事でも大丈夫そうなところをかいつまんでお送りさせていただきます……!


平成元年(1989年) バブル全盛期、大失恋と社会人デビュー


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歌川:平成元年、カータンはいくつだった?

カータン:21歳かな。私、昭和の最後の冬に槇原敬之似の彼にフラれて、もう生きていけないと思ってたんですよ。親が住んでる台湾で年末年始を過ごしているときに昭和天皇が亡くなって、成田空港から新宿までリムジンバスで帰ってきたら、ビルの灯りが消えて真っ暗で街全体が悲しんでたんです。「死んじゃおう」なんて思ってたけど、それを見て「私が今死んでも街は悲しみやしないよ。もう少し生きて世のためにならなきゃいけない」って、そして「どうせ振られるならイケメンとつき合おう!」って心に誓ったんです。
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★カータンBLOG あたし・主婦の頭の中「昭和最後の日」より

歌川:(笑)ドラマチックな平成の始まりだね。私は当時社会人1年生で、バブルっていわれてるけど恩恵にあずかってたのは銀行や不動産屋の偉い人とその周りの謎の女たちぐらいで、止まってくれないタクシーを体当たりで止めに行く係でした。変な時代だったよね。そんな中で、会社に入ってすぐゲイだってバレちゃって、ゲイを公表して生きていく腹を決めたんです。

カータン:その当時の日本としてはすごく先進的じゃない?

歌川:そうね。そのあとカミングアウトする子も多くなってきたから、いろいろアドバイスしてあげられてよかった。で、平成2年に世界保健機関がやっと同性愛者を「病気」の一覧から外しました。バブル崩壊とともに、やっと私たち異常者じゃなくなったんです。


平成7年(1995年) あの事件の裏で偶然が重なって命拾いして、今がある


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歌川:地下鉄サリン事件が起きた、あの時間のあの日比谷線をツレちゃんが通勤で毎日使ってたんです。普通だったらあの車両に乗ってたはずなんですけど、その日たまたま定期を忘れて「自腹で交通費出してたまるものか! 遅刻してもかまわない!」って家まで取りに帰って命拾いしたんです。普段、ブログでツレちゃんのケチっぷりを書いてますけど、そのケチのおかげで生き延びたんですね。カータンはあの事件のときどうしてました?

カータン:私は海外のフライトから成田空港に着いたところで、いつもはさっと通れる荷物検査が長蛇の列だったので税関職員の方に聞いて、事件のことを知って驚きました。実はうちの夫も、1時間ぐらい遅かったらその電車に乗ってたんです。

歌川:へぇ! いろんな人がいろんな偶然で生き永らえて、出会ってるのね。


平成10年(1998年) 母の死後、残されたのは3億円の借金


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歌川:この年、長年のわだかまりがやっと解けた矢先に、3億円の借金を残して母が亡くなったんです。相続放棄しても8千万円ぐらい借金が残って、ここから2年裁判をやることになって、人生の冬の時代の到来みたいな感じでした。それは『母の形見は借金地獄』という本に書きましたんで、よかったら読んでください(笑)

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平成19年(2007年) カータンの人生観を変えた壮絶な出産体験


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カータン:私はこの年にブログを始めました。次女を妊娠して4カ月入院して1500gぐらいで生まれて、その体験記をいろんな人に読んでもらいたいという思いで始めたブログなんですけど、いつしか今みたいなスタイルになってしまいました(笑)

歌川:カータンの本読みましたけど、このときのエピソードは泣くよね。

カータン:本当に死生観が変わった。それまでの自分は他人の幸せをうらやむというか小さい人間で、そんな自分がすごい嫌だったわけ(笑)
それが、次女を産むときに夫が「母体も子どももあきらめてください」って先生から言われたり、私も「赤ちゃんがダメになるかもしれないし、生まれてきても障害が残るかもしれない」って散々脅かされて毎晩泣いてたんです。でも、泣いても泣かなくても結果はいっしょなんだって気づいたら、メソメソする人生はやめようってすごく前向きになりました。それから人生が自分の思うようになっていった感じがします。

歌川:僕がカータンの本読んですごい感動したのは、ボロボロの病院から東大病院に救急車で運ばれるときにすごく混んでる首都高の人たちがみんな道を開けてくれるところ。

カータン:そのときは「こんなちっぽけな命のために、なんで急いで首都高を走ってる人たちが道開けてくれるの?」ってすごく思った。

歌川:その話、映画になればいいと思う。首都高で救急車に道を開けてくれるところをいろんな人に映像で見てほしい。ギスギスした今の世の中のムードも変わる気がする。

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★カータンBLOG あたし・主婦の頭の中「救急車、そこにあるドラマが見えますか?」より


平成20年(2008年) 会社の倒産をきっかけに作家の道へ


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歌川:この年はリーマンショックが起きましたね。このとき、願ってもない好待遇で転職した上場企業が潰れちゃったんです。

カータン:あらー!

歌川:それでハローワークに通いながら次を探してたんだけど、どこも雇ってくれないの。で、「どうせ不安定なら夢に賭けちゃおう」って、お話を書こうと思ったんです。でも、絵がないと誰も見てくれないよって言われて、絵なんて描いたことなかったけど42歳から絵日記ブログを始めました。42歳から漫画家になった人ってなかなかいないと思いますけど、今年また新刊が出ますし、なんとかやっていけてます。ただ、大変だから人には勧めませんけどね。

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★ゲイです、ほぼ夫婦です「トークショーと信頼感」より

記事でご紹介できたのはほんの一部分ですが、しんみりしたり爆笑したり、本当にあっという間の1時間半。トークが面白いのはもちろん、人生のさまざまな荒波を乗り越えてきたお二人が今明るく笑っている姿に生きる勇気をもらった気がする、とってもすてきなトークショーでした!


読者プレゼント


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今回、来場者の方におみやげでお渡しした、カータンさん&歌川たいじさん特製ブランケット(大判サイズ&猫のようなふわふわの手触りです!)を抽選で10名の方にプレゼントいたします!

応募方法
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平成の懐かしいエピソードもいっぱい詰まった、お二人のブログもぜひチェックしてみてくださいね!

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