こんにちは、ライブドアブログ編集部です。


吉田さん:「一足早く、この映画をご覧いただくということでドキドキしています」
太賀さん:「20年以上母親の愛を諦めきれなかった息子の物語です」
吉田さん・太賀さん:「楽しんでください!」
会場が盛り上がる中、試写会が始まりました。
涙と感動に包まれながら上映が終わり、歌川たいじさんが登場しました! 「お忙しい月曜から、ありがとうございます~」と、しっとりした空気を吹き飛ばすように陽気にあいさつし、映画のプロデューサー渡邉直子さん、植村真紀さんが続きます。歌川さんが「みなさん、映画はどうでしたか~?」と聞くと会場からは拍手が起こり、和やかなムードでトークショーがスタート。
まずは、オープニングの太賀さんが混ぜごはんを作るシーンの裏話を教えてくれました。

歌川:オープニングの混ぜごはん、見ました? あれ私が作ったんです。私は撮影期間中、ずっと現場に張り付いてたんだけど、それが終わってから混ぜご飯づくりを家でやって。手間がかかるし時間もかかるんです~。具をずんどう2杯分くらい煮なくちゃいけないし。どろ~んとした寝不足の顔で混ぜごはんを持って行ってたの(笑)
歌川:料理を作っているシーンの手は、実は私なんです。最初は、お料理指導って形だったんだけど、切り方を教えようと思ったら、「料理慣れしている手を撮りたいから歌川さんの手で撮っちゃおう!」って。太賀くん24歳、私51歳! 助監督の子に「同じ手に見えるのかしら?」と心配して聞いたら、「映像を処理して若く見せるから大丈夫です!」ってきっぱり(笑) ひどくない?「全然老けてないから大丈夫です!」くらい言ってほしかったよね~。
★こちらが映画に出てくる歌川さんお手製の混ぜごはん!(「映画に出たのは、これでした。」より)
歌川:吉田羊さんのキャスティングは、どんな風に決まったんですか?
渡邉:すごい人気俳優さんだからスケジュールもギリギリで。歌川さんから「虐待する人の役がしっくりくるようなイメージの人にはしないでください」というリクエストがあったのですが、演技もすばらしくて美しい吉田さんはどうかと歌川さんにも相談してみたら「絶対決めてきて!」って。忙しい合間だけど、相手役が太賀くんというのも決め手になったようで、「やります」と受けていただけました。
歌川:主演が太賀くんに決まったのは?
渡邉:映画を実現したくていろいろな人に脚本と原作を読んでもらっていたんですけど、知人の大手芸能事務所の方が「この本、最高です!」と連絡をくれたんです。「うちの太賀はどうですか?」と言われて、すごくいいと思いすぐに歌川さんに聞いたら…。
歌川:絶対に離さないで~! 逃さないで~~!って(笑)
渡邉:関係ないのですが、この事務所の方が歌川さんのタイプだったんですよね?
歌川:めっちゃタイプでした♪ 初対面の翌日にケーキ焼いて送っちゃった(笑) そしたら電話くれたの~。うれしかった♪
★「原作者はキャスティングに口を出せるのか」より
次に、劇中に登場する人物の実際の写真を紹介する「実物コーナー」が始まり、子ども時代のたいじを演じた小山春朋くんの話へ。歌川さんの幼少期の写真が、小山くんとそっくりだったのも印象的でした。歌川さんのパートナー・ツレちゃんの写真がうっかり見えてしまい、会場が爆笑に包まれるハプニングも。
歌川:小山くんに決まった理由は?
渡邉:ちょっと言いづらいけど、ぽっちゃりした体形(笑) あと演技力は当然なんだけど、精神年齢が高くて大人っぽいんですね。オーディションには年上の子もたくさんたんですけど、圧倒的に落ち着いていて。「僕にしてください!」みたいなのがなくて自然体だったのも良かった。対応力があって、微妙な笑顔、ヘラヘラした作り笑いも上手だったんですよね。
★劇中場面写真より、たいじ役の小山春朋くんとばあちゃん役の木野花さん
トークも終盤を迎え、最後に映画プロデューサーの植村さん、渡邉さんと歌川さんが映画『母さんがどんなに僕を嫌いでも』への思いを語ってくれました。
植村:原作を読んで衝撃を受けました。辛い過去があっても希望を捨てなければ未来はある、諦めない気持ちが大事だと気づくきっかけになればいいと思う映画です。見終わった後、前向きな気持ちで映画館を出られるような作品が作りたくて作りました。一人でも多くの人に見てもらい、多くの人に広げていただきたいと思います。
渡邉:子どもがどれほど親を好きかを伝えたかった映画です。イライラして、子どもに強く当たってしまうお母さんもいると思いますけど、子どもがいかに親を大事に思っているかに気づかされ優しくなれる映画だと思います。決して虐待だけの映画ではなく、愛をつかみ取るまでのサクセスストーリーでありたくさんの愛があふれている! そこを見ていただければと思います。
歌川:今は虐待から目を背けない社会に変わっているのかなと思っていたけど、予告が公開されて、「胸がぎゅっとなって見られない」という声もあって、まだまだなんだと実感します。過去の傷に苦しんでいる人がいたら私の立場からできることで支えたいし、世の中のみんなにも支える気持ちに少しなってほしい。そのためにも、映画を見ていただきたいです。
私が伝えたいのは、大赤字でスタートした人生でも最後は黒字にできるということ。こんな人たちが私に寄り添って救ってくれたというのを、みんなに観てほしいんです。ばあちゃんには何も恩を返せなかったけど、私も年をとったので、今度は私がばあちゃんになる番です。ひとりでも多くの人に、ばあちゃんがくれた宝物を伝えていきたいと真剣に思ってます。ああ、泣けてきちゃった(笑) 公開まで1カ月を切りましたが、この映画をできる限り遠くまで飛ばして、届くべきところに届けられるように頑張っていきますので、みなさま、どうか応援よろしくお願いいたします!
最後に、歌川さんオリジナルのエコバッグ(キミツさんの痛快なセリフ「愚民とは愚民のルールで生きる人のことです」がすてき!)と、歌川さん手作りのマーブルチョコケーキがおみやげとして手渡され、試写会は和やかに終了しました。
試写会中の控え室で、歌川たいじさんと映画プロデューサーの植村さんに映画製作の裏話をうかがいました。

――映画化の話は、いつ頃からあったのでしょうか?
歌川:お話をいただいたのは本が発売される前で、映画化の話はあちこちから来たんです。ただ映画化って、売れっ子小説家ならスムーズに成立するんだろうけど、私なんかの場合はそうじゃなかった。これまで映画化された作品もないから、実際に制作にこぎつけるまで本当に大変でした。紆余曲折あって、植村さんが「うちの会社で作るよ」って言ってくださり、やっと実現したんです。
植村:もう一人のプロデューサー渡邉(直子さん)が歌川さんと知り合いで、ゲラ(原稿)の状態で見せてもらい、既に映画化に動いていて、その中で彼女に原作を紹介されて、内容にすごく共感してボロボロ泣いちゃって「これを映画にしたいいよね」と話をしたんです。映画化まで4年、色々ありました(笑)
――主演の太賀さん、そして吉田羊さん。2人のキャスティングは「大成功!」と言える素晴らしい演技だったと思います。現場では、吉田さんはどのような方でしたか?
歌川:吉田さんは、役に入る前にすごくリサーチする役者さんです。お会いしたときも、「お母さんはどんな人でしたか?」「お母さんの口ぐせは?」と細かく聞いてくださって。吉田さん自身、子どもを虐待する親の気持ちが理解できないと悩んでらしたらしいです。私が「でも、母は一生懸命生きた人なんです」と言ったことにヒントを得たと言ってくださいました。子どもは何があっても親が好きということが分かったみたいです。映画の中で、このお母さんをどう成立させて行くか、すごく難しかったと思います。そこを、真剣に考え抜いて演じてくださいました。
――吉田さん演じるお母さんが、たいじを蹴ったり叩いたりするシーンは、演技といえ迫力があり、見ているこちらがヒヤヒヤしてしまいました。
植村:あれね、でも実際は当たってないんですよ(笑) 子役の小山くんが、うまく吹っ飛んでくれただけで。段取りをして、当たって見えるように撮っているだけなんです。
歌川:そうそう。カメラに写っていないところで、彼がどこに飛んできても大丈夫なようにみんなが構えてるんですよ。子役を危ない目にあわせたりしていないので、安心してほしい(笑)
――たいじ役の太賀さんはどんな方でしたか?
歌川:太賀くんは独創的なタイプで、言われたまま演じるのでなく、独自のイメージを築きつつ表現するタイプだと思いました。でも結果的に、映画を見た人から「太賀くんが歌さんに見えてくる!」って言われて。
以前から思っていたことなんですけどね、太賀くんは本当に天才なの! 彼が出ているからって劇場に足を運んだこともあるくらい、1人の表現者としてリスペクトしているんです。あの顔がすごいんですよ。画面から送信されてくる情報量が違う! 一瞬にして背景まで伝えるような表情をするんですよね。天才は年や経験じゃないんですね。でも彼、役に入る前には、すごく悩むんだよね?
植村:撮影に入ってからも、クランクアップまで毎日悩みながら演じていました。撮影直後は、「出来上がりを見るのが怖い」って言ってましたが、完成した作品を見て安心してました。
歌川:映画は舞台と違って、撮影に入った瞬間に役が完成していなきゃいけない。実は、撮影初日にオープニングとエンディングを撮ってるんだよね?
植村:そうそう。最後の重要なセリフのシーンも初日に撮ってるんですよ(笑)
★劇中写真より、吉田羊さんと太賀さん
――撮影期間は、どれくらいだったのですか?
植村:短期間でしたので、キャストもスタッフも大変だったと思います。
歌川:ブラック企業ぐらいハードだったんじゃないですか?(笑)
植村:みなさん人気の役者さんなので、太賀くんと吉田羊さんのスケジュールが合う日数が限られていて、さらに子役の小山くんのスケジュールもあまりなく、スケジュール調整が大変でした。それ以前に映画を成立させるための準備(関係各社へのプレゼンテーションや資金集めなど)も必要だし。いろいろなプレッシャーがありましたね。
――プロデューサーとして、作品の魅力をどう伝えようと考えていましたか?
植村:テーマが難しいから重い映画だと言われることもありました。ただ、いつも伝えていたのは、実話でありサクセスストーリーであること、虐待を乗り越えて今は幸せに暮らしている人がいるということでした。見る人の目線によって、感じる部分が違う映画でもあります。
歌川:そうね。試写会後に「親との関係を見直してみよう」とか「子育て中だから忘れないようにしよう」とか、いろいろな感想をいただいて。私の過去ではあるんだけど、自分から巣立っていったなあという思いです。どうせなら遠くまで飛んでいって、届くべきところに届いてほしいですね。
――映画の中の混ぜごはんを歌川さん自身が作っていたとは、驚きました!
歌川:混ぜごはんの味を知ってから、撮影に入ってもらいたかったんですよね。一度に40人前作るから、炊飯器も5合炊きで4回炊いて。普通の家庭用の炊飯器で。
植村:ノリや錦糸卵は後からかける用に、別にタッパーや小袋に入れて来られるんです。細やかな気遣いがすごかった! 歌川さんの混ぜごはんは、錦糸卵が薄すぎないのがポイントですよね。
歌川:卵たっぷりがおいしいの! 40人分なら卵40個使って、卵10個につき2個は卵黄だけにして、より卵感が出るように工夫してるんです。卵といえば、残った混ぜごはんを植村さんが持って帰った時に、大事件があったよね(笑)
植村:錦糸卵だけだった事件(笑) 混ぜごはんを頂いて帰って、すごく楽しみにしてタッパーを開けたら錦糸卵で、掘っても掘ってもずっと卵! (笑)
歌川:それを渡したのがツレちゃんなんだけど、「やっちゃったー!」ってショックを受けて寝込んじゃった(笑) すぐ寝込んじゃうの。
★こちらが歌川さんが手作りしていたスタッフ・キャストの40人分の混ぜごはん(「映画に出たのは、これでした。」より)
★歌川さんを囲む公式ブロガーさんたち
「この映画を届けるべき人のところに届けたい!」という強い思いのもと、見返りを度外視してがんばられている歌川さん。親子関係で悩んだことのある方や子育て中の方をはじめ、多くの方に観てほしい本当にすてきな映画です。ぜひぜひ劇場でご覧ください!
映画のウラ話もたっぷり読める、歌川さんのブログもチェックしてみてくださいね!
映画公開に先駆けて、ライブドアブログでは3回の試写会イベントを開催しました!

10月22日に開催したライブドアブログ読者限定試写会には、1,300名を超える応募者の中から当選したラッキーな読者の方70人が来場。上映前に主演を務めた太賀さんと吉田羊さんからのビデオメッセージが流れ、会場からどよめきが上がりました。

太賀さん:「20年以上母親の愛を諦めきれなかった息子の物語です」
吉田さん・太賀さん:「楽しんでください!」
会場が盛り上がる中、試写会が始まりました。
試写会後、歌川たいじさん&映画プロデューサーのトークショーがスタート!
涙と感動に包まれながら上映が終わり、歌川たいじさんが登場しました! 「お忙しい月曜から、ありがとうございます~」と、しっとりした空気を吹き飛ばすように陽気にあいさつし、映画のプロデューサー渡邉直子さん、植村真紀さんが続きます。歌川さんが「みなさん、映画はどうでしたか~?」と聞くと会場からは拍手が起こり、和やかなムードでトークショーがスタート。
まずは、オープニングの太賀さんが混ぜごはんを作るシーンの裏話を教えてくれました。

歌川:オープニングの混ぜごはん、見ました? あれ私が作ったんです。私は撮影期間中、ずっと現場に張り付いてたんだけど、それが終わってから混ぜご飯づくりを家でやって。手間がかかるし時間もかかるんです~。具をずんどう2杯分くらい煮なくちゃいけないし。どろ~んとした寝不足の顔で混ぜごはんを持って行ってたの(笑)
★こちらが映画に出てくる歌川さんお手製の混ぜごはん!(「映画に出たのは、これでした。」より)
キャスティングのリクエストは「虐待がしっくりくるイメージの俳優はやめて…」
続いては、主演に太賀さん、お母さん役に吉田羊さんが決まったキャスティングのエピソードに話がおよびました。
歌川:吉田羊さんのキャスティングは、どんな風に決まったんですか?
渡邉:すごい人気俳優さんだからスケジュールもギリギリで。歌川さんから「虐待する人の役がしっくりくるようなイメージの人にはしないでください」というリクエストがあったのですが、演技もすばらしくて美しい吉田さんはどうかと歌川さんにも相談してみたら「絶対決めてきて!」って。忙しい合間だけど、相手役が太賀くんというのも決め手になったようで、「やります」と受けていただけました。
歌川:主演が太賀くんに決まったのは?
渡邉:映画を実現したくていろいろな人に脚本と原作を読んでもらっていたんですけど、知人の大手芸能事務所の方が「この本、最高です!」と連絡をくれたんです。「うちの太賀はどうですか?」と言われて、すごくいいと思いすぐに歌川さんに聞いたら…。
歌川:絶対に離さないで~! 逃さないで~~!って(笑)
渡邉:関係ないのですが、この事務所の方が歌川さんのタイプだったんですよね?
歌川:めっちゃタイプでした♪ 初対面の翌日にケーキ焼いて送っちゃった(笑) そしたら電話くれたの~。うれしかった♪
★「原作者はキャスティングに口を出せるのか」より
昔はぽっちゃり体形の歌川さん。写真が子役の子とそっくり!
次に、劇中に登場する人物の実際の写真を紹介する「実物コーナー」が始まり、子ども時代のたいじを演じた小山春朋くんの話へ。歌川さんの幼少期の写真が、小山くんとそっくりだったのも印象的でした。歌川さんのパートナー・ツレちゃんの写真がうっかり見えてしまい、会場が爆笑に包まれるハプニングも。
歌川:小山くんに決まった理由は?
渡邉:ちょっと言いづらいけど、ぽっちゃりした体形(笑) あと演技力は当然なんだけど、精神年齢が高くて大人っぽいんですね。オーディションには年上の子もたくさんたんですけど、圧倒的に落ち着いていて。「僕にしてください!」みたいなのがなくて自然体だったのも良かった。対応力があって、微妙な笑顔、ヘラヘラした作り笑いも上手だったんですよね。

「愛をつかみ取るまでの話」「人生は黒字にできる」というメッセージ
トークも終盤を迎え、最後に映画プロデューサーの植村さん、渡邉さんと歌川さんが映画『母さんがどんなに僕を嫌いでも』への思いを語ってくれました。
植村:原作を読んで衝撃を受けました。辛い過去があっても希望を捨てなければ未来はある、諦めない気持ちが大事だと気づくきっかけになればいいと思う映画です。見終わった後、前向きな気持ちで映画館を出られるような作品が作りたくて作りました。一人でも多くの人に見てもらい、多くの人に広げていただきたいと思います。
渡邉:子どもがどれほど親を好きかを伝えたかった映画です。イライラして、子どもに強く当たってしまうお母さんもいると思いますけど、子どもがいかに親を大事に思っているかに気づかされ優しくなれる映画だと思います。決して虐待だけの映画ではなく、愛をつかみ取るまでのサクセスストーリーでありたくさんの愛があふれている! そこを見ていただければと思います。
歌川:今は虐待から目を背けない社会に変わっているのかなと思っていたけど、予告が公開されて、「胸がぎゅっとなって見られない」という声もあって、まだまだなんだと実感します。過去の傷に苦しんでいる人がいたら私の立場からできることで支えたいし、世の中のみんなにも支える気持ちに少しなってほしい。そのためにも、映画を見ていただきたいです。
私が伝えたいのは、大赤字でスタートした人生でも最後は黒字にできるということ。こんな人たちが私に寄り添って救ってくれたというのを、みんなに観てほしいんです。ばあちゃんには何も恩を返せなかったけど、私も年をとったので、今度は私がばあちゃんになる番です。ひとりでも多くの人に、ばあちゃんがくれた宝物を伝えていきたいと真剣に思ってます。ああ、泣けてきちゃった(笑) 公開まで1カ月を切りましたが、この映画をできる限り遠くまで飛ばして、届くべきところに届けられるように頑張っていきますので、みなさま、どうか応援よろしくお願いいたします!

試写会舞台裏! 歌川たいじさん&映画プロデューサー植村さんにスペシャルインタビュー
試写会中の控え室で、歌川たいじさんと映画プロデューサーの植村さんに映画製作の裏話をうかがいました。

歌川:お話をいただいたのは本が発売される前で、映画化の話はあちこちから来たんです。ただ映画化って、売れっ子小説家ならスムーズに成立するんだろうけど、私なんかの場合はそうじゃなかった。これまで映画化された作品もないから、実際に制作にこぎつけるまで本当に大変でした。紆余曲折あって、植村さんが「うちの会社で作るよ」って言ってくださり、やっと実現したんです。
植村:もう一人のプロデューサー渡邉(直子さん)が歌川さんと知り合いで、ゲラ(原稿)の状態で見せてもらい、既に映画化に動いていて、その中で彼女に原作を紹介されて、内容にすごく共感してボロボロ泣いちゃって「これを映画にしたいいよね」と話をしたんです。映画化まで4年、色々ありました(笑)
吉田さんは役にしっかり悩むリサーチ派。太賀さんは、独創的で自分なりに表現するタイプ
――主演の太賀さん、そして吉田羊さん。2人のキャスティングは「大成功!」と言える素晴らしい演技だったと思います。現場では、吉田さんはどのような方でしたか?
歌川:吉田さんは、役に入る前にすごくリサーチする役者さんです。お会いしたときも、「お母さんはどんな人でしたか?」「お母さんの口ぐせは?」と細かく聞いてくださって。吉田さん自身、子どもを虐待する親の気持ちが理解できないと悩んでらしたらしいです。私が「でも、母は一生懸命生きた人なんです」と言ったことにヒントを得たと言ってくださいました。子どもは何があっても親が好きということが分かったみたいです。映画の中で、このお母さんをどう成立させて行くか、すごく難しかったと思います。そこを、真剣に考え抜いて演じてくださいました。
――吉田さん演じるお母さんが、たいじを蹴ったり叩いたりするシーンは、演技といえ迫力があり、見ているこちらがヒヤヒヤしてしまいました。
植村:あれね、でも実際は当たってないんですよ(笑) 子役の小山くんが、うまく吹っ飛んでくれただけで。段取りをして、当たって見えるように撮っているだけなんです。
歌川:そうそう。カメラに写っていないところで、彼がどこに飛んできても大丈夫なようにみんなが構えてるんですよ。子役を危ない目にあわせたりしていないので、安心してほしい(笑)
――たいじ役の太賀さんはどんな方でしたか?
歌川:太賀くんは独創的なタイプで、言われたまま演じるのでなく、独自のイメージを築きつつ表現するタイプだと思いました。でも結果的に、映画を見た人から「太賀くんが歌さんに見えてくる!」って言われて。
以前から思っていたことなんですけどね、太賀くんは本当に天才なの! 彼が出ているからって劇場に足を運んだこともあるくらい、1人の表現者としてリスペクトしているんです。あの顔がすごいんですよ。画面から送信されてくる情報量が違う! 一瞬にして背景まで伝えるような表情をするんですよね。天才は年や経験じゃないんですね。でも彼、役に入る前には、すごく悩むんだよね?
植村:撮影に入ってからも、クランクアップまで毎日悩みながら演じていました。撮影直後は、「出来上がりを見るのが怖い」って言ってましたが、完成した作品を見て安心してました。
歌川:映画は舞台と違って、撮影に入った瞬間に役が完成していなきゃいけない。実は、撮影初日にオープニングとエンディングを撮ってるんだよね?
植村:そうそう。最後の重要なセリフのシーンも初日に撮ってるんですよ(笑)

幾多の苦難とハードな撮影を乗り越えて
――撮影期間は、どれくらいだったのですか?
植村:短期間でしたので、キャストもスタッフも大変だったと思います。
歌川:ブラック企業ぐらいハードだったんじゃないですか?(笑)
植村:みなさん人気の役者さんなので、太賀くんと吉田羊さんのスケジュールが合う日数が限られていて、さらに子役の小山くんのスケジュールもあまりなく、スケジュール調整が大変でした。それ以前に映画を成立させるための準備(関係各社へのプレゼンテーションや資金集めなど)も必要だし。いろいろなプレッシャーがありましたね。
――プロデューサーとして、作品の魅力をどう伝えようと考えていましたか?
植村:テーマが難しいから重い映画だと言われることもありました。ただ、いつも伝えていたのは、実話でありサクセスストーリーであること、虐待を乗り越えて今は幸せに暮らしている人がいるということでした。見る人の目線によって、感じる部分が違う映画でもあります。
歌川:そうね。試写会後に「親との関係を見直してみよう」とか「子育て中だから忘れないようにしよう」とか、いろいろな感想をいただいて。私の過去ではあるんだけど、自分から巣立っていったなあという思いです。どうせなら遠くまで飛んでいって、届くべきところに届いてほしいですね。
劇中だけでなく、スタッフ・キャスト40人分まで作っていた! 歌川さん特製「混ぜごはん」
――映画の中の混ぜごはんを歌川さん自身が作っていたとは、驚きました!
歌川:混ぜごはんの味を知ってから、撮影に入ってもらいたかったんですよね。一度に40人前作るから、炊飯器も5合炊きで4回炊いて。普通の家庭用の炊飯器で。
植村:ノリや錦糸卵は後からかける用に、別にタッパーや小袋に入れて来られるんです。細やかな気遣いがすごかった! 歌川さんの混ぜごはんは、錦糸卵が薄すぎないのがポイントですよね。
歌川:卵たっぷりがおいしいの! 40人分なら卵40個使って、卵10個につき2個は卵黄だけにして、より卵感が出るように工夫してるんです。卵といえば、残った混ぜごはんを植村さんが持って帰った時に、大事件があったよね(笑)
植村:錦糸卵だけだった事件(笑) 混ぜごはんを頂いて帰って、すごく楽しみにしてタッパーを開けたら錦糸卵で、掘っても掘ってもずっと卵! (笑)
歌川:それを渡したのがツレちゃんなんだけど、「やっちゃったー!」ってショックを受けて寝込んじゃった(笑) すぐ寝込んじゃうの。
★こちらが歌川さんが手作りしていたスタッフ・キャストの40人分の混ぜごはん(「映画に出たのは、これでした。」より)
東京・大阪で、ライブドアブログ公式ブロガー向け試写会も開催!
東京・大阪にて、公式ブロガー向け試写会も開催しました。歌川さんと親交があるブロガーさんも多く集まり、上映中は涙で、トークショー中は笑い声であふれていました。
TwitterやInstagramのハッシュタグ「#歌川たいじと母僕試写会」や、ブロガーさんたちの記事にも続々と映画の感想が寄せられていますので、ぜひご覧ください!

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— ライブドアブログ (@livedoorblog) 2018年11月6日
歌川たいじさん原作映画『母さんがどんなに僕を嫌いでも』の劇場鑑賞券を抽選で5組10名様にプレゼントします✨@livedoorblog をフォロー&このツイートをRTで応募完了✍️締切11/12
試写会レポート&歌川さんのインタビュー記事もご覧ください!⇒https://t.co/O38x4bPkgp pic.twitter.com/0FOkhUABCn
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「この映画を届けるべき人のところに届けたい!」という強い思いのもと、見返りを度外視してがんばられている歌川さん。親子関係で悩んだことのある方や子育て中の方をはじめ、多くの方に観てほしい本当にすてきな映画です。ぜひぜひ劇場でご覧ください!
映画のウラ話もたっぷり読める、歌川さんのブログもチェックしてみてくださいね!
コメント
コメント一覧 (1)
公開に向けて歌川さんが忙しく活動されているのはブログで拝見しておりました。
映画制作迄に4年もかかり、この映画を作るのに影でどれだけの人が関わってこられたのかと思うと、凄いな~✨と感動致しました。
作品の内容が素晴らしいのは勿論ですが、影で尽力された方々の思いも感じながら映画を見させて頂きます😆
こんな思いで映画を見させもらうのは初めてです。
本当に楽しみにしております。
ldb_style
が
しました