Twitterに投稿した1ページ漫画「今日の漫画」が話題になり、“史群アル仙”名義で漫画家デビュー。2019年に改名した漫画家“七野ワビせん”さんの新刊『ナイトメア・ファミリー』が発売されました!
1人の女詐欺師と2人の子ども、ひょんなことから始まった“疑似家族”の物語は、あたたかな人間模様を描く一方で、社会問題にも切り込むセンセーショナルな作品に仕上がっています。詐欺、宗教、貧困、虐待、病……不完全な人間たちが救いを求め、絆をつなごうとする姿に様々な思いと感情が込み上げます。
あたたかで慈悲深い反面、搾取や虐待も。表裏一体の人間模様をポップに描く
“漫画の神様”手塚治虫に憧れて漫画家を志した七野ワビせんさんの漫画は、どこか懐かしさを感じるレトロでポップなタッチです。しかし、ストーリーは現代的で、社会の闇でひっそりと生きる人々の生き様をセンセーショナルに描いています。
▲★連載中の作品と単行本一覧★ : ワビん家!より主人公は、カルト宗教団体の詐欺師・美月。「幸運のお届け物」として水や水晶を売り、生計を立てています。ある日裕福な屋敷に飛び込み訪問をした時、ぺぺとキキの兄妹と出会いました。2人はまるで虐待を受けていたかような様子で、それを不審に思った美月が兄妹を連れて帰ってしまったことから3人の物語が始まります。
美月が顧客とするのは社会的弱者や精神的弱者です。一方で、美月は虐待に苦しむ兄妹を救いました。「心に穴が空いた人は、弱者を虐(しいた)げて己を保つ人、弱者に慈悲を与えることで己を保つ人の2つの行動パターンがある」と書かれているのが、とても印象的です。
のんびりしたタッチの漫画で描かれているのは、生きる苦しみや辛さの中にある人間のあたたかさや優しさ、慈悲の心です。しかし、その裏側にはズル賢く残酷な、歪んだ本性が見え隠れしているのも事実です。きれいごとだけではない、現代のいびつな社会や人間の生き様を映し出しています。“ナイトメア”=悪夢、悪い夢にうなされるという意味。悪い夢かもしれないこの物語を、どう受け取るのか。それは読み手に託されているのではないでしょうか。
【新刊のおしらせ!】
— 七野ワビせん@2/12『ナイトメア・ファミリー①』 (@nanano_wabisen) January 23, 2021
2月12日『ナイトメア・ファミリー』1巻発売!!
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